更新日:2024年5月8日
花粉や食べ物など、自分の不調の原因を知ることができれば対策も可能になり、そのためにアレルギー検査を受ける人が増えています。
でも、待ち時間や何度も病院に行くのが、面倒という方に、自宅でできる検査キットも販売されています。
アレルギー検査の費用やおすすめの検査項目、検査結果が出るまでにかかる期間は?など、素朴な疑問に、薬剤師の齋藤さんが答えてくれました。
①アレルギーの検査は大きく4種類
アレルギー検査の種類は主に4つ。どんなことを調べたいかによって項目が違うので、参考にしてください。
lgE抗体検査
血液中の免疫グロブリンE(lgE)を測定する検査です。
lgE抗体は、アレルゲン(アレルギーを起こす原因となる物質)が体内に入ってくると、即時に異物を排除しようと働きます。
この働きによって、鼻水、くしゃみ、かゆみ、咳、喉などの症状が起こります。
IgE抗体によるアレルギー反応は、アレルゲンを摂取するとすぐに強い反応が起きるため、比較的わかりやすいアレルギー反応と言えます。
IgE検査には、どのアレルゲンに反応しているのか推定して検査する「特異的lgE抗体検査」と、IgE抗体の全体量を測定する「非特異性lgE検査」があります。
まずアレルギーを検査する場合は、アレルゲンを特定する「特異的lgE抗体検査」を受けるのが無難です。
花粉、食品、ハウスダスト、かび、動物などの幅広いアレルゲンに対応します。
IgG抗体検査
IgG抗体が引き起こすアレルギー反応は、即時型のlgE抗体アレルギー反応とは異なり、弱い反応が時間をかけて起きるため、気付かずに長期間摂取を続け、様々な慢性症状の原因となっています。
主に遅延型食品アレルギーを調べる検査となります。
IgG抗体検査は保険が効かず、自費での検査となります。
プリックテスト
アレルギーを起こす物質を摂取してからすぐに症状が出る、即時型アレルギーのアレルゲンを検査します。
花粉症、カビやペット、ダニ、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、アレルギー性結膜炎、薬剤アレルギーなど、様々な即時型のアレルギー疾患に行うことができます。
プリック針でアレルゲンを少量皮膚に入れ、約15分後に反応の兆候がないか、膨疹径を測定します。
特定の物質にアレルギーがある場合、赤い痒みのある膨疹が発生するため、患者さんも目に見えてわかりやすいのが特徴です。
この検査は、結果がすぐにわかるところにメリットがあります。
パッチテスト
アレルゲンを患者さんの腕や背中の健常な皮膚に48時間貼布し、反応を判定します。
プリックテストとは違い、アレルギー反応が数日後に起こる遅延型のアレルギーを検査します。
主に金属アレルギーを検査しますが、医薬品や化粧品、染毛剤、香料、ラテックスなども素材も調べることができます。
②アレルギー検査にかかる費用は?
アレルギー検査には保険適用と適用外のものがあります。
アレルギー症状があり、医師が必要と判断した場合には即時型アレルギーを対象とした検査が保険適用となります。
ただし、症状などが出ていないなど、検査の必要性がない場合は、自費になってしまいます。
IgE抗体検査
保険適用の場合、1項目1,100円(3割負担の場合。以下同)から検査できます。
13項目までは保険適用となりますが、それ以上は自費となります。
ただ、「view39」という39項目のアレルゲン検査ができるものもあり、保険適用で6,000円程度で受けられます。
IgG抗体検査
自費受診となり、192項目で4-5万円となります。
プリックテスト
保険適用で、1項目170円から調べることができ、12項目まで検査が可能です。
パッチテスト
保険適用で、約6,000円での検査となります。
③アレルギー検査は「view39」がおすすめ
「view39」は特異的IgE抗原検査の一つで、アレルギー反応を起こしやすい花粉、室内塵、動物のフケなどの吸入系アレルゲン19種類と卵、牛乳、穀物など食物系アレルゲン20種類を検査することができます。
1回の採血でまとめて39項目の検査ができ、保険適用でできることから、まずアレルギー検査をするのであれば「view39」をおすすめします。
④アレルギー検査の結果を受け取るまでの期間は1〜2週間程度
クリニックで検査を受けた場合、クリニックにもよりますが採血の後、結果が出るまで1〜2週間かかります。
また、採血と結果の受け取りで2回受診する必要があります。
社会人などの忙しい人は、検査を受けたものの、結果を受け取りに受診する時間が取れず結果ももらい損ねている人もいると聞きます。
⑤自宅でアレルギー検査は可能?どれがおすすめ?
最近では、自宅でもアレルギー検査ができる検査キットが販売されております。
ただし、検査キットを購入するときは、検査する「抗体」と「検査項目」をしっかり確認しましょう!
■花粉症、即時型の食品アレルギー、ハウスダストによるアレルギー、喘息の原因のアレルゲンなどを調べたい場合
・抗体はIgE抗体の検査キット
・検査項目は「view39」と同じような検査項目のものを選ぶと良いでしょう。
■ゆっくり反応が出るため食品アレルゲンを調べたい場合
・抗体はIgG抗体の検査キット
・検査項目は、心当たりのあるアレルゲンが含まれている検査。
わからない場合は、できる項目の多いもの。
自宅でのアレルギー検査のメリット
① クリニックでの「view39」は腕からの採血となりますが、自宅での検査キットでは指先からの血液1滴で検査が可能なので、体への負担は比較的少ないです。
② 自宅にいながらの検査が可能なので、2度の受診や病院につきものの予約や待ち時間の煩わしさもありません。
平日にお休みを取りづらい人や忙しい人でも検査ができます。
自宅でのアレルギー検査の費用の相場
自宅での検査キットは保険適用外となるため、2-3万円程度かかるものが多いのですが、時間や場所の拘束を受けないことは大きな利点でしょう。
自宅でするなら、けんさdeけんかつ「41項目アレルギーIgE検査キット」がおすすめ!
けんさdeけんかつ「41項目アレルギーIgE検査キット」は、クリニックで人気の「View39」とほとんど同じ検査項目を自宅で検査できるキットです。
忙しくて受診できない方へのおすすめはもちろんのこと、Webサイトを活用したシステムで、検体を受領後1〜2日で結果がわかるため、忙しい方や、何度も病院に行くのが嫌な方、情報をデータとして残しておきたい方にもオススメです。
また、医療機関での採血と同様に、採取した血液はチルド便(0~5℃)により検査所へ運ばれ、法律で定められた基準を満たし、都道府県より検査・分析が可能であると登録が認められた衛生検査所で検査を行います。
自宅にいながら、医療機関と同等の高精度な検査が受けられます。
まとめ
・季節性のアレルゲンを検査したいのであれば、即時型アレルギー検査を選択する。
・検査の項目数に騙されない。
・自宅でできるキットも販売されているので、忙しい方にはおすすめ。