エラスチンのサプリは肌ハリアップに効果なし? 効果的な摂取法は?
肌のハリや潤いアップには「エラスチン」が効果的とされています。コラーゲンと同じくらい大切であるにもかかわらず、体内で生成できず年齢を重ねるほどに減っていくというエラスチン。エラスチンのサプリを摂取することで得られる効果を薬剤師の斎藤さんに解説いただきました。 エラスチンの効果で肌ハリアップ エラスチンはコラーゲンと同じ真皮を構成する繊維状のタンパク質で、肌のハリや弾力を支えています。ただし、赤ちゃんの段階で生成され、あとは年齢とともに低下する一方の成分です。そのためにエラスチンの摂取が必要なのです。 エラスチンは肌の弾力を維持 アンチエイジングに欠かせない「エラスチン」は、皮膚の弾力性を維持するだけでなく、重力や体重の増減などで伸びてしまったたるみからの回復にも機能しています。(1*) 真皮の大部分を占める繊維状タンパク質である「コラーゲン」を束ねる役割もあり、コラーゲンが伸び縮みしないかわりに引っ張りに強いとすると、エラスチンはしなやかな伸縮性を持ち、弾力性があるのが特徴です。 そんな肌に重要な役割を持つエラスチンは、乳児の頃に生成されますが、基本的にそれ以降は生成されることはないとされています。そのため、20代からは著しい減少を辿ります。さらにエラスチンは代謝に約70年かかることから、ターンオーバーを期待することもできません(*1 *2 *3)。 減少の要因は加齢や紫外線、ストレス、糖化による変質などが挙げられますので、紫外線対策や適切な食事、良質な睡眠などのケアも必要です。 エラスチンは血管の状態を改善 エラスチンは肌だけでなく、血管や靭帯など体内の「しなやかさ」や「弾力性」が求められる箇所に多く分布しています。 動脈硬化の研究でもエラスチンの重要性が説かれています。 エラスチンは心臓から身体中に血液を運ぶ動脈にも多く含まれています。 エラスチンが減少することで動脈が硬くなることから、動脈硬化の予防にもエラスチンのストックが重要(*4)です。 動脈など血管の弾力性を保つことで、血液の巡りは格段によくなり、高血圧や生活習慣病の予防にも役立ちます。 さらに肺の機能にも同様にエラスチンが大きく関わっている(*5)など、エラスチンが必要とされている器官は実はとても多いのです。 エラスチンにより血管の弾力性を保持することで、健康面だけでなく美容にも大きなアドバンテージがあります。 まず、血流がよくなることで、毛細血管も強くなり、細胞に栄養が行き渡ることで、くすみやクマの改善が見込まれます。 血行が悪いと髪も細く薄くなり、爪も割れやすくなるので、その改善にもなり、全体的なアンチエイジングに繋がるのです。(*6 *7) エラスチンはサプリでの摂取が効果的 エラスチンは全く水に溶けず、扱いが難しいため研究の進みが遅いという事情があり知名度が追いついていませんが、重要な成分です。摂取の方法としてはサプリメントが推奨されています。 エラスチンは服用で肌に効果 エラスチンは分子が大きいため、塗布することで肌から吸収されることはないと報告されています。(*2) しかし口から服用するという摂取方法をとったところ、8週間後には血中におけるエラスチンの増加、皮膚の水分量と弾力性の増加(*8)や12週間でしわの軽減、肌の水分量の増加、メラニン指数の低下(*9)という研究結果が出ています。 そのことから、サプリメントの服用で、肌の潤いとハリ、美白に効果が期待できます。 エラスチンサプリは夜に摂取がオススメ エラスチンサプリを摂取するのに効果的な時間は夜です。 肌の回復は成長ホルモンが促進される睡眠時に行われるため、サプリメントは入眠2〜3時間前に摂るのがよいでしょう。 一緒に摂取すると効果的なサプリ 肌のアンチエイジングのために、エラスチンと一緒に摂取すると効果的なサプリメントは「コラーゲン」と「ポリフェノール」です。 エラスチンとコラーゲンは共存関係にあるため、どちらか一方だけではなく、双方を増やすことでより効果が得られやすくなります。 また、ポリフェノールはエラスチンとコラーゲンの生成を促進する働きがあります。 コラーゲン...